うつ病の接し方>経過が良くなった時に家族が心得ておくこと

うつ病にかかった方は、とかく責任感が強く、一度に多くのことを抱えてしまいがちです。
これは重篤な時期を脱して、段々調子がよくなってきた時にも現れやすい性格です。
うつ病で臥せってた期間を「何もしなかったから遅れをとった」と考えてしまい、
それを取り戻そうと必死に多くのことを、一度にやろうとします。

もしこの兆候が見られたら、家族の方はすぐにストップさせ、「一個ずつゆっくりこなそうよ」
と声を掛けてあげてください。また悪くなってしまう可能性があるからです。
「本人がやりたいと言っているからいいのでは？」と言う方もいらっしゃいますが、
うつ病を患うと多くの体力と脳力を失います。良くなったと本人が言っても、最悪を脱しただけで、
まだまだ本調子でないことがほとんどです。
社会復帰やリハビリはのんびりできるように、環境を整えてあげましょう。

特に家庭をお持ちのご主人さんは、経済的な心配があるので家族のためにでもすぐに
バリバリ働きたくてうずうずしていることでしょう。
ですが、うつ病という過酷な心の修行を終えたばかりですので、すぐに復帰するのは危険です。
「焦らずゆっくり一つづつ」を合言葉にして、リハビリしていきましょう。

うつ病の発症から、病気を受け止め、治療に臨む過程は、末期がんを宣告された患者の心理に似ている、とよく言われます。中にははっきり「がんよりもうつ病の方が辛い。だってがんはもう治りうる病気になりつつあるから」とおっしゃる方もいます。がんについてはこちら　http://gantiryouhou.web.fc2.com/　のサイトをご覧になってください。