うつ病の接し方>矛盾した態度も大目に見てあげよう！！

うつ病の患者さんと接していると、時々「言っていたことと、やっていることが矛盾している」
と感じることがあります。

例えば抑うつの程度も朝調子悪いと言っていたのに、夜になると元気そうに見えることがあります。
これは日内変動といって、1日の中で抑うつのレベルが変わるうつ病の症状です。
よくありがちなのが、朝調子が悪く夜になるに従って段々良くなり、眠りにつく直前が最も調子いいというパターンです。

余談ですが最近はこの点に着目して、恒常的に眠る直前の状態を保つ「断眠療法」というものも
研究されていますが、まだあまり一般的ではありません。
このように気分変調が多いので、傍から見ていると矛盾しているようにも映りますが、
症状と割り切って優しく接してあげてください。
また稀にですが、躁転という症状を起こすこともあります。これもうつ病の症状の一種ですが、
ある日突然ハイテンションになり、ちょっとするとまたうつに戻ってしまいます。
このスパンが長くなると、病気は躁鬱病ですが、躁鬱病とうつ病は根本的に治療方法が異なります。

ですのでしっかりと主治医に病状と期間を告げ、躁鬱病であるのか躁転であるのか見極める必要があります。
この躁転も周囲の人間に「うつと思っていたら治っているじゃないか」と誤解や矛盾した感想を持たれることもあります。
しかし見誤らずに少々の事は大目に見てやり、暖かく見守って様子を見てあげてください。

うつ病と並んで昨今知名度が上がった精神疾患に、ボーダーライン症候群　http://borderlineer.web.fc2.com/　があります。この人格障害は抑うつ状態を併発することもありますので、うつ病と混同される場合も多いので、
ご注意ください。

うつ病の発症から、病気を受け止め、治療に臨む過程は、末期がんを宣告された患者の心理に似ている、とよく言われます。中にははっきり「がんよりもうつ病の方が辛い。だってがんはもう治りうる病気になりつつあるから」とおっしゃる方もいます。がんについてはこちら　http://gantiryouhou.web.fc2.com/　のサイトをご覧になってください。

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