うつ病の接し方>人生を左右する決断は絶対寛解してから！！

うつ病の人の症状に、焦燥感をいつも感じている、というのがあります。
特にそこまで焦ることはないのに…と周囲が思っていても一つのことに執着し、「あれをどうにか
しないと大変だ」と一人焦ってしまいがちです。

そうしていつも焦っている状態ですので、人生の一大事も焦って決めてしまいがち。
ですが原則として、「うつ病の時には重大な決心はしない」とよく憶えておいてください。
重大な事とは一般的に離婚、結婚、退職、転職、引越し、退学などです。
特に人間関係が絡むことは、間違った判断をすると取り返しがつかなくなります。
もしこういう事態に陥りそうになった場合は、病気で判断力が低下していることを告げ、寛解してから判断したい旨を明確に伝えましょう。
患者さんの家族の中には「引越していい環境で治療することは、いいんじゃないか？」と
考える方もいらっしゃるでしょう。ですがうつ病発症中の環境の変化は、患者に多大なストレスを与えます。

また安易に住民票を移す事によって、失ってしまう行政サービスの権利などがあります。
例えば東京都では、都営住宅に住む資格の中に、都内に5年間以上住んでいることという項目があります。
うつ病で身体障害者資格を取得できた場合、優遇的に都営住宅に申し込める制度があるのですが、
住民票を移してしまうと、またその資格を取るのに5年かかるということもあります。

これは些細な例ですが、とにかく緊急なこと以外のおおごとは、うつ病が治ってから判断するようにしてあげましょう。