うつ病の接し方>本好きな人は読書も治療の目安になる！？

うつ病と読書には少し関連があります。うつ病の症状で、時折「読書ができなくなった」と
訴える患者さんがいらっしゃいます。
この原因は、文字という抽象的な情報からイメージを膨らませて理解する能力が低下しているからでは？と、考えられています。
読書が趣味の方にとっては、これは非常に辛いことです。
「極力何もしないで療養してください」と言われれば、大抵の方は寝転がって読書でも、と思われるでしょう。

またうつ病にかかる方は基本的に真面目な方が多いので、「この休憩を勉強にあててみよう」と
思われる方も多いです。
ところがいざ、本を開けてみても、さっぱり頭に入ってこない…
焦りは募るばかりで、色んな本で試してみても結果はみな同じ…
対処療法としましては、漫画など情報量の多いものや、絵本などの具体的なものをおすすめしています。
そして慣れてきたら、段々高度で複雑なものにしていくとさほど無理はかかりません。
子供向けの学術書には、分かりやすく優れたものも多いです。

どうしても勉強したいと言う方は、岩波ジュニア新書などがおすすめです。
また読書は脳のトレーニングに適しているので、欧米では「読書療法」という治療方法が行われています。

うつ病の発症から、病気を受け止め、治療に臨む過程は、末期がんを宣告された患者の心理に似ている、とよく言われます。中にははっきり「がんよりもうつ病の方が辛い。だってがんはもう治りうる病気になりつつあるから」とおっしゃる方もいます。がんについてはこちら　http://gantiryouhou.web.fc2.com/　のサイトをご覧になってください。